[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
長年、疑問になっているものがあった。
新幹線の”顔”である。
0系にしても、最新のN700系にしても、顔の部分はかなり局面を多用したデザインになっている。
疑問は、あの曲面をどうやって作っているか・・・だ。
もともと鉄道車両ってのは、一品製作のカスタムメイド敵傾向が強く、というよりもただでさえあれだけの図体な上、路線形状や配電状況、信号機器や輸送量、果ては気象状況に至るまで、同じ条件の線区などそうはないわけで、違う会社同士で相互乗り入れをしているようなものは例外としても、それぞれの条件ごとに部品単位でカスタムメイドが施されるため、どうやったって一品製作にならざるを得ないのである。
車の”顔”であれば、ライト・バンパー・フェンダー・ボンネットと何点かに分けて作り、スチールやアルミ合金で作られているボンネットやフェンダーは、プレス機でガチャコン、と打ち出して(例外あり)、あとはその部品ごとにはめ合わせの間合いやずれを見ながら組み付けていくのだが、鉄道車両、特に新幹線だと、そもそも物体そのもが大きいために一体成型が不可能なため、ライトや窓ガラス以外の金属板(金属以外のものもあるようだが)まで数十枚のパーツに分けられ、あらかじめ組まれた基本骨格の上から、福笑いやパズルのごとく、順を追って組みつけられていくのである。
問題は、その細かく分けられた金属板それぞれの曲面を、どうやって出しているのか・・・?である。
この間購入した書籍から判明したのだが、結論から言うと、0系から台湾新幹線に至るまで、なんとすべて職人の手叩きで作られていると言う!
確かに、この作り方でプレスで打ち出すには効率が悪すぎるが、最新鋭のテクノロジーを満載した鉄道車両がハンドメイドで作られていたという事実は、素直に驚きである。
この作業を実際に行っているのは、山口県にある「山下工業所」という会社で、日立製作所からの依頼を受けて以来の付き合いなのだとか。
実際にこの製法で新幹線の顔を作るのには、かなりの労力と技術を要するようで、実際に300km/hにも迫る向かい風や空気抵抗、その他応力を受け止められる顔を作るには、相当の職人芸が必要とされるのは想像に難くない。
そうなると、顔の部分を成型するだけでも、かなりのコストがかかっているはず。
改めて、新幹線の凄さを思い知らされた気がする・・・。
山下工業所 http://homepage1.nifty.com/beatles/index.html
04 | 2024/05 | 06 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | |||
5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 |
12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 |
19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 |
26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |